新年、明けましておめでとうございます。
本年も食の観点から、未来カラダに通じる探求の旅をご一緒させて頂きたいと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。
【甘みを味方につけて、最高の未来カラダへ】
さて、寒い季節になると「甘いもの」が、とても美味しく感じるようになりますね。
そんな今の季節にお届けしたい今回のテーマは、「お砂糖」についてです。
「お砂糖」と聞くと、太ってしまうというイメージがあり、女性の敵のような、少しネガティブなイメージをお持ちだという方も多いのではないでしょうか。
しかし、正しい知識を持って、しっかりと選ぶことが出来れば、カラダへの負担を減らすことが出来ます。
甘いものが好きなのに、無理に我慢してしまうことは、それもまた、ストレスだと思います。
「お砂糖」の知識を増やして、カラダに良い「お砂糖」を選び、これからの寒い季節、”カラダに良い甘いもの”で癒されましょう。
■「甘み」へのこだわり
チャヤマクロビでは、VEGANや添加物不使用などにこだわるのと同じくらい、大切にしていることがあります。
それが、「精製された白砂糖不使用」です。
なぜ、「精製された白砂糖不使用」なのでしょうか。
それには、⑤つの理由があります。
では、一つずつ見ていきましょう。
理由①「精製された白砂糖」は、「極陰性」の食材。
チャヤマクロビのベースとなっている「マクロビオティック」の考え方は、健康的に長生きするためのお食事方法です。
この「未来カラダLAB」でも何度かご紹介していますが、食材にはそれぞれ「陰陽」があり、カラダを冷やす作用のある食材を「陰性」の食材、カラダを温める作用がある食材を「陽性」の食材と考えます。
さとうきびは、主に沖縄地方の特産ですよね。
温かい地域で栽培されている作物は、カラダを「冷やす」作用が働きます。
つまり、さとうきびが原材料であるお砂糖は、「陰性」の食材と考えられます。
さらに、「精製」することで、カラダへの吸収が早まるので、より陰性の度合いが高まります。
それは、つまり「精製された白砂糖」は、陰の極み「極陰性」の食材に分類されるのです。
したがいまして「お砂糖」は、もともとカラダを冷やす作用がありますが、「精製された白砂糖」はより強くカラダを冷やしてしまうということになります。
このことから、マクロビオティックの観点では、「極陰性」の食材は、カラダにとても負担がかかるので、出来るだけ避けたい食材とされています。
理由②「精製された白砂糖」は、栄養価が無い。
次は、「栄養」の観点から見ていきたいと思います。
「精製」してしまうと、大事な「ミネラル」などの栄養素が無くなってしまいます。
「マクロビオティック」の二大原則の一つに、「一物全体」(いちぶつぜんたい)という考え方があります。
チャヤマクロビのHPにも掲載している内容を引用してみます。
一物全体(自然の恵を残さず丸ごといただくこと)
ひとつのものを丸ごと食べる、という意味です。食材そのものは、丸ごとでバランスがとれており、穀物なら精白していない玄米、野菜なら皮や葉にも栄養があり、全てを摂ることでからだのバランスがとれるという考え方です。
このように、マクロビオティックでは、基本的には精製された食材は使用しません。
お米も精米しないで玄米を選びますし、野菜も、皮ごと、丸ごと頂きます。
すべて頂くことが、バランスが取れた理想的な状態と考えています。
なので「お砂糖」も、「精製されていない白砂糖」を使用します。
チャヤマクロビで使用している「お砂糖」については、後程ご紹介していきますね。
理由③「精製された白砂糖」が、カラダに及ぼす良くない作用。
・カルシウムが欠乏
糖質は、エネルギー源というイメージがあると思います。
しかし、カラダに必要な糖質は、「お砂糖」ではなく、「米や穀物」「野菜」などから摂取する「炭水化物」の中にも含まれています。
「お砂糖」から摂取しなくても、十分なのです。
ミネラル分が無くなった「精製された白砂糖」は、「酸性」の食品。
人のカラダは、「アルカリ性」なので、酸性食品が体内に入ってくると、中和するために、カラダの中のミネラルをたくさん使わなければならず、カルシウムなどが多く使われてしまいます。
摂取するカルシウムの量が不足すると、骨や歯を溶かして補おうと働くため、虫歯などが出来やすくなるのです。
・大量のビタミンB1が必要に。
ビタミンやミネラルが含まれていない精製された白砂糖は、体内で分解する際に、ビタミンB1も必要となります。
欠乏すると、うつ・めまい・貧血・頭痛・湿疹・心疾患など、様々な症状を招きます。
他にも、集中力が無くなったり、短気をおこしやすくなったりすることもあります。
・血糖値の急激な上昇と下降
「精製された白砂糖」は、身体への吸収が良すぎてしまい、血糖値の上昇がとても速く、またその後、急激に下降することになります。
その時に、脳が誤って、「糖分が足りていない」と認識してしまい、また糖分が欲しくなってしまうのです。
そんなとき、必要以上に糖分を摂取してしまいがちになるので、とても注意が必要です。
理由④「精製された白砂糖」の、ココロへの良くない作用。
カラダへの作用の他にも、私が思うとても良くない作用が、このココロへの影響です。カラダだけではなく、ココロに大きな影響があるということは、あまりご存知ではないという方も多いように感じます。
食材は、カラダだけではなく、ココロにも作用しているのです。
「血糖値」の観点からは、糖分が足りないことで、「イライラ」しやすくなります。
また、「ビタミンB1」の欠乏により「鬱」などの心疾患が起こりやすくまります。
そして、「極陰性」の食材という観点からも、ココロが「鬱」のようなネガティブな状態になりやすくなります。
嫌なことや悲しいことがあった訳ではないのに、なぜか気分が晴れない、そんな経験、皆さまもあるのではないでしょうか。
「白砂糖」など糖質を摂りすぎていないか、振り返ってみると良いかもしれませんね。
理由⑤「精製された白砂糖」の、お子様への影響。
子供達の元気な声は、とても微笑ましいものですが、甲高い”キーキー”声で癇癪を起しがちなお子様には、注意を払ってあげる必要があります。
糖分の高いジュースやお菓子の与えすぎで起こる「低血糖」が原因かもしれないからです。
幼児の砂糖の一日の推奨摂取量は、約10~15g
いちごジャム大さじ1くらい!
結構少ないのです。
お子様の成長のことを考えると、大人よりも、気をつけてあげる必要があるのではないでしょうか。
カラダに負担のかからない甘味料を使用した「おやつ」を用意してあげたいですね。
いかがでしたでしょうか。
ここまでの⑤つの理由により、チャヤマクロビでは、「精製された白砂糖」を使用していません。
カラダにも、そしてココロにも、負担が大きいことが、お分かり頂けたのではないでしょうか。
「精製された白砂糖」は、良い部分が見つけられない…というのが、わたし達の正直な感想です。
「甘みを上手に選ぼう」
摂取してもカラダに負担のかからないミネラルなどが豊富な、そして、チャヤマクロビで使用している「おすすめのお砂糖」をご紹介していきますね。
■控えるべき甘味料
「分蜜糖」という、サトウキビなどの原料から混じった物を取り除いて、主成分のショ糖の純度を高くした砂糖は、特に控えて頂きたい甘みになります。
例えば…
・上白糖
・グラニュー糖
・氷砂糖・ザラメ糖
・三温糖(カラメル色素で色付けされている)
⇒三温糖は、色が茶色いので、勘違いされることも多いのですが、ベースは精製されたお砂糖なので栄養価は含まれていません。
■健康に良い「おすすめの砂糖」
「含蜜糖」という、原料から絞り出した蜜の成分を残して作られたお砂糖です。
「ミネラル」分を多く含み、ショ糖の割合も低いので、おすすめです。
精製された白砂糖に慣れていると、最初は物足りないように感じるかもしれませんが、慣れてくると、白砂糖には無い、コクのある優しい甘さが美味しく感じられるようになると思います。
・黒糖
サトウキビのしぼり汁をそのままに詰めてお砂糖にしたもの。
全く精製されていないので、ミネラルなどの栄養素が非常に豊富で栄養価も高く、味わいも強いコクがあります。
・きび砂糖・粗糖
精製途中の密液を煮詰めて作られた砂糖。
黒糖同様、サトウキビを原料としていますが、黒糖よりも精製段階が進んでいます。しかし、完全には精製されていないので、栄養価も豊富です。
黒糖よりも、まろやかな優しい味わいで、幅広く使いやすいお砂糖です。
・甜菜糖
北海道で栽培されている「砂糖大根」が原料。
根から糖分を抽出して作られます。
沖縄県で栽培されているサトウキビに比べ、北海道で栽培されている甜菜糖は、寒い地域で育つ「砂糖大根」の方が、カラダを冷やしづらく、また、「大根」が原料なので、天然の「オリゴ糖」など栄養素もたっぷり含まれています。
マクロビオティックでは代表的な甘味料と言えます。
・メイプルシロップ
寒い地域に群生するカエデから出る樹液を煮詰めた、天然の甘味料。
ミネラルも豊富です。
チャヤマクロビのスイーツでも多く登場します。
・デーツシロップ
栄養価が非常に高く、ドライフルーツの王様と言われる「デーツ」(なつめやし)のシロップです。
もちろん精製されていないので、栄養を丸ごと頂けます。
干し柿のような優しい甘さのデーツから作られるシロップは、程良い甘さで、メイプルシロップほどクセはなく、甜菜糖よりはコクがあるので、チャヤマクロビでも登場回数が増えてきました。
・麦芽水飴
麦芽を自然糖化させて作られます。
少しクセがありますが、やさしい甘さで、お料理などとも相性が良いです。
体内でゆっくり代謝され、少しづつエネルギーに変わります。
さて、今回の「お砂糖」のお話、いかがだったでしょうか。
甘いものが大好きなわたし達にとって、とても大切な内容です。
未来カラダのために、甘味料の種類にこだわることは、たいへん重要なことです。
今回は触れませんでしたが、実は「精製された白砂糖」よりも控えたい「人工甘味料」などもあります。
「糖類ゼロ」などの謳い文句で、健康的なキャッチコピーで販売されていることも多いので、さらに注意が必要です。
こちらは改めて、取り上げようと思います。
それでも、上手に選べば大丈夫です!
カラダに優しいナチュラルスイーツを楽しみましょう。
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ライター:渡辺美穂
CHAYAマクロビフーズ 編集部 兼 営業部 / マクロビオティック セラピスト