「バランス良く食べて、ココロを晴れやかに」
この「未来カラダLAB」でも何度かご紹介していますが、マクロビオティックでは、すべてのものに陰と陽がある、という考え方があります。
過去の「未来カラダLAB」でも取り上げた食材、「お砂糖」は陰性で、「お塩」は陽性でした。
甜菜糖
自然塩
さらに、より陰性が強い食材は極陰性で、より 陽性が強い食材は極陽性です。
「精製されたお砂糖」は極陰性で、「精製されたお塩」は極陽性となります。
マクロビオティックでは、この陰性と陽性のバランスがとれた状態(中庸)を大切にしています。
食の陰陽のバランスが上手に取れるようになれば、カラダだけではなく、ココロのバランスも取りやすくなります。
ココロを、食で変えることが出来るのです。
●陰陽のバランスの取り方
カラダは、常にバランスが取れている「中庸」の状態に戻ろうという作用が働きます。
しょっぱいものを食べた後に、今度は甘いものが食べたくなる。
極陽性のものを食べた場合は、今度は、極陰性のものが食べたくなる。
寒い冬に、何故だかアイスクリームが食べたくなる。
そんな経験があるのではないでしょうか。
寒いにも関わらず、何故冷たいアイスクリームが食べたくなるのでしょうか。
未来カラダLAB#007の、冬の「お肌の乾燥」の時にも書きましたが、冬は身体を温めたくて、いつもよりも味の濃いもの(極陽性)を食べてしまう…
そうすると、今度は緩めたくなって、アイスクリーム(極陰性)が食べたくなってしまうのです。
極陰性と極陽性、その強い作用に引っ張られるままに、極陰性のものと、極陽性のものを交互に食べていると、振れ幅が大きく、カラダもココロも行ったり来たりして…疲れてしまいます。
ですので、マクロビオティックでは、極陰性と極陽性のものは、カラダへの負担が大きいので、出来るだけ避けた方が良いとしています。
極陰性のものを食べてしまった場合、極陽性のものが食べたくなりますが…そこはぐっと堪えて、陽性のものや中庸のものを食べるようにすると、バランスの取れた状態に戻りやすくなりますよ。
●カラダに及ぼす影響、ココロに及ぼす影響
カラダに及ぼす影響だけではなく、ココロにも及ぼす影響があります。
陰性は、落ち込みやすい、ネガティブになりやすい、鬱になりやすい。
陽性は、ハイテンションになりやすい、イライラしやすい。
例えば、“嫌なことがあったわけでもないのに、何故か落ち込んでしまう…”
そんな時は、食を振り返ってみてください。
”普段はあまり食べないのに、甘いケーキをもらったので、つい食べ過ぎてしまっていたな。”
など、気づきがあるのではないでしょうか。
“暗くてネガティブ”そんな性格は生まれつきと思っていたけれど、振り返ってみたら、“自身が過去に食べた食が陰性に偏っていた”そんな気づきもあるかもしれません。
気分や性格を、食で変えることが出来るのです。
●それぞれのバランスの取り方
そして最後に、陰と陽の中間の理想的な「中庸」に整えるための、個人個人のバランスの取り方について、考えてみたいと思います。
体質は、人それぞれ違います。
男性女性であれば、男性は陽性、女性は陰性に分類されます。
また、女性の中でも、アクティブに活動される方は陽性寄りで、家で静かに過ごすのがお好きな方は陰性寄りと考えられます。
また、女性には、月ごとのサイクルもあり、1ヶ月の中で変化があります。
住む場所が、北海道や東北などの寒い地域と、沖縄などの温かい地域で、全然違った気候の中では、カラダへの作用も違ってきます。
また、日本には「春夏秋冬」という四季もあります。
そして、たとえ同じ人であっても、常に同じ状態なのではなく、様々な外的要因と内的要因で、日々変わっていきます。
美味しく感じられた食事を、別の日に食べたら、今度は美味しく感じられなかった、そんな経験があるのではないでしょうか。
すべての人に当てはまる理想的な「食材」や「調理法」がある訳ではなく、日々変わる外的要因と内的要因、様々な要素に耳を傾けながら、その日の自分自身にあった「お食事」を考えて、作ったり選んだりして食べること、それがとても大切なことなのだと思います。
その為にも、日々変わる体調に、耳を傾けてみましょう。
その日の自分が、陰性に傾いているのか、それとも陽性に傾いているのか。
例えば、オレンジジュースと味噌汁を思い浮かべた時に、どちらが飲みたいと感じるでしょうか。
陰性のオレンジジュースが浮かんだのであれば、その時のあなたは、少し陽性に傾いているのかもしれません。
マクロビオティックを生活に取り入れ始めて少し経つと、この「バランスの取り方」について、いろいろな疑問が沸いてくるのではないでしょうか。
〇毎日、「中庸」の食材だけを食べれば良いのかな。それは、結構難しそうだけど…
〇「極陰性」のものを食べてしまった。どうしたら良いのかな…。
〇毎日は出来ないので…1週間とか、少し長いスパンで考えてバランスを取るようにしてみよう。
など、疑問が沸いてきたり、自分で工夫してみたり、未来カラダのために、自分自身と対話をして陰陽のバランスを取っていくことが、きっとマクロビオティックの難しさでもあり、醍醐味でもあると思うのです。
もともとの体質や気候、四季などのマクロな要因と、友人からもらったケーキ、などのミクロな要因。いろんな要因がありますが、陰陽のメカニズムを知っていれば、自身のその日の体調や、気候などで、どのような食を選んだら良いのか、カラダの声が聞こえやすくなってくると思います。
毎日の食を丁寧に、そして楽しく向き合って、上手にバランスを取っていきたいですね。
陰陽の基本について、改めて振り返ってみたいという方は、こちらからご覧ください。
チャヤマクロビ公式HP「マクロビオティックの基本」
マクロビオティックの陰陽バランス
食材の陰陽バランス
調理法の陰陽
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ライター:渡辺美穂
CHAYAマクロビフーズ 編集部 兼 営業部 / マクロビオティック セラピスト