無理なく続ける!グルテンコントロール術

カラダをベストコンディションに導いてくれるお食事法として、グルテンフリーは、ここ数年で、だいぶ定着してきました。

もともとは、セリアック病という小麦を摂取すると小腸に炎症が起きてしまう症例に対して考案された食事法でしたが、食に意識の高いスポーツ選手や海外セレブの方々が、美と健康のために取り入れるようになったことで、世界中の方が注目するようになりました。

しかし、完全なるグルテンフリー生活は、かなり難易度が高いのではないでしょうか。

グルテンを含む小麦は主食の一つですから、最も身近に溢れている原材料といえましょう。

たとえば、パンやパスタ、うどん、そうめんなどといったお食事系から、パンケーキやマフィン、パウンドケーキなどのスイーツ系まで、小麦粉製品を一切食さない生活は、興味はあるけれどまだ躊躇してしまう、そんな方も多いのではないでしょうか。

今回は、【無理なく続ける!グルテンコントロール術】をテーマに、グルテンとの上手な付き合い方、そして、グルテンのダメージを最小限にしてくれる食材、そんな“裏技食材”も併せてご紹介していきます。

【目次】
1グルテンアレルギーについて
2グルテンがもたらす様々な不調
3続けよう!グルテンフリー生活
4「小麦粉」製品を控える際の注意点
5グルテンダメージを最小限にする「裏技食材」
6まとめ

1.グルテンアレルギーについて

まずは、グルテンのアレルギーに関して、確認しておきたいと思います。

大きく分けて3つに分類することが出来ます。

・セリアック病
・小麦アレルギー
・非セリアックグルテン過敏症
WGOWorld Gastroenterology Organisation:世界消化器内科機構)のグローバルガイドラインによる分類)

セリアック病や小麦アレルギーの方は、グルテンを完全に避ける必要があります。

今回のグルテンコントロールのお話は、「非セリアックグルテン過敏症」という分類の方へのアプローチ方法となります。

セリアック病や小麦アレルギーの方は一部の人ですが、「すぐにひどい症状が起こるわけではないけれど、小麦を食べるとなんとなく調子が良くない」という「非セリアックグルテン過敏症」の人は、かなりの数にのぼるといわれています。

ご自身が「非セリアックグルテン過敏症」かどうかを確認するには、2週間ほど、グルテンを抜いた生活を送って頂くことがおすすめです。

体調を観察し、体調が良くなったと感じた場合には、「非セリアックグルテン過敏症」を疑ってみてはいかがでしょうか。

2.グルテンがもたらす様々な不調

そもそも、グルテン(gluten)とは、小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンという2種類のたんぱく質が結びついてできたものです。

これらは、小麦粉に水を加えてこねることで、グルテニンの「弾力はあるが伸びにくい」性質と、グリアジンの「弾力はないが粘着力が強くて伸びやすい」性質が結びつき、こねればこねるほど弾力と粘り気が出てくるという特徴があります。この特徴を利用して作られるのが、パン、パスタ、ピザ、ラーメン、うどん、そうめんや、ケーキ、お菓子類であるわけです。

しかしながらこれらの特徴が、いつしか体調不良の原因となっていくのです。グルテンが、腸壁に張りついてしまうのです。そして、場合によっては、腸壁を傷付け、時には穴が空いてしまうこともあるのです。これらの症状が、様々な不調を引き起こす原因となることが明らかになってきたというわけです。

仮に腸壁が損傷して穴が開いてしまうと、そこから、老廃物や有害物質が漏れ出し、便秘や下痢、偏頭痛、乾燥肌、肌荒れや炎症など、様々な不調を引き起こしてしまうのです。そうして、病気とまではいかなくても、なんとなく体調がすぐれないといった状態になってしまうのです。

3. 続けよう!グルテンフリー生活

「非セリアックグルテン過敏症」が疑われる場合には、グルテンフリー生活を始めてみましょう。

そして、少しづつでも、グルテンフリー生活を継続していくことが、とても大切です。

その為には、身近に溢れるグルテンの摂取を、上手にコントロールしていく方法をマスターして頂きたいと思います。

まずは、グルテンや小麦粉を含む食品を知ることから始めてみましょう。

パンやパスタなど、小麦粉製品と分かりやすい食品の他に、カレーのルーやアイスクリーム、ビールなど、一見小麦粉とは関係の無いように見える食品や、醤油などの調味料や添加物などにも含まれていることがあるので要注意です。

このような、“隠れグルテン”食品に気を付けながら、日々の生活の中で、いかに摂取するグルテンを少なくコントロールできるか、習慣化出来るようになるのが理想的といえましょう。

最初は、すべて避けることは難しいかもしれません。しかし知識を得ることで、生活スタイルは、確実に変わっていくことでしょう。

では具体的な例を、ご紹介していきしましょう。

まずは、避ける必要のある、「グルテンが含まれている食品」についてです。

・パン ・パスタ ・カレールー ・ピザ ・うどん ・そうめん ・醤油
・ビール ・パンケーキ ・マフィン ・パウンドケーキ など…

食品の「裏面表示」等を、意識して確認する習慣を身につけていくことも、正しいグルテンフリー生活を続ける大切な要素の一つです。そして、“隠れグルテン食品”を、しっかり見抜いていきましょう。

次に、「グルテンが含まれていない食材」について、確認していきましょう。

・お米 ・十割蕎麦 ・フォー ・ビーフン ・春雨 ・魚介類 ・肉類
・野菜 ・豆類 ・フルーツ ・乳製品 ・卵 ・ワイン など…

小麦系の食事の代わりに、食べられる食材は、たくさんあります!
普段から意識をして、レパートリーを増やしていきましょう。

さらに、最近では代替品も充実してきていますので、「パン」は「米粉パン」に、「パスタ」は「米粉パスタ」などに変更すれば、グルテンフリー生活でもパンやパスタも楽しめます。

チャヤマクロビのヴィーガンレトルトシリーズも、グルテンフリーに対応している商品がたくさんあります。お役に立てれば嬉しいです。

4. 「小麦粉製品」を控える際の注意点

小麦粉製品を控え、グルテンフリー生活を実践してみたのに、なんだか体調が優れないという場合には、グルテン以外の栄養素や食物繊維などが、足りなくなってしまっているという可能性があります。

とくに食物繊維は、便通を整えて便秘を防ぎ、腸内環境を整えてくれます。また、脂質・糖・ナトリウムなどの吸収を穏やかにしたり、これらの物質を吸着して、カラダの外へ排出してくれる働きもあります。

これらの作用を維持するためにも、グルテンフリー生活をする場合には、食物繊維を意識して摂るようことも心掛けましょう。

お米であれば、やはり白米よりも玄米がおすすめです。

米粉パンや米粉パスタを選ぶ際も、玄米粉使用のパンやパスタが、理想的です。

チャヤマクロビでは、「玄米パスタ」の販売を、近々スタートする予定です。ぜひ、お楽しみにお待ち頂きたいと思います。

5.グルテンダメージを最小限にする「裏技食材」

最後は、とても魅力的な裏技食材のご紹介です。

会食などで、どうしてもグルテンを含む食品を食べなくてはならない場合、そのダメージを最小限に抑えられたら、嬉しいですよね。

グルテンが腸で悪さをする仕組みを、もう一度思い出してみましょう。

グルテンというたんぱく質が、腸壁に張りつき、腸壁を傷付け、穴が空いてしまい、炎症が引き起こされてしまうことが原因でした。

つまり、グルテンダメージを最小限に抑えるための裏技、それは、炎症を抑えてくれる食材、腸壁を修復してくれる食材を補うことです。

抗炎症作用のある「オメガ3脂肪酸」が、とくにおすすめの食材です。

「オメガ3脂肪酸」は、アマニオイル、エゴマオイル、青魚、クルミなどに含まれています。

グルテンを含む食品を食べなければならない時には、「オメガ3脂肪酸」を一緒に摂取するようにしたり、お昼にグルテンを食べてしまった日の夜ごはんに、オメガ3脂肪酸を多めに摂取するようにしてみたり…ぜひ、グルテンフリーが難しいという場合には、裏技食材を補うことで、グルテンコントロールをしてみてください。

6.まとめ

グルテンは、慢性的なカラダの不調だけではなく、ココロにも影響を及ぼしている可能性が高いと言われます。

集中力が続かなくなったり、やる気が出なかったりなどといった症状をはじめ、近年の研究では鬱などにも関わっていると言われています。

また、グルテンは依存性が高いと言われています。高揚感や中毒性をもたらし、食欲を増進させる作用があるため、もっと食べたい!、パンやパスタを食べないと落ち着かないなどと、イライラするといった症状が出てきてしまい、結果として食べ過ぎてしまうというケースもよく見られます。


自覚しづらいという特徴があるようです。

ぜひこの機会に、ご自身の食生活とココロとカラダを振り返り、ご自身のためのグルテンコントロール術を取り入れて頂きたいと思います。

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ライター:渡辺美穂
CHAYAマクロビフーズ 編集部 兼 営業部 / マクロビオティック セラピスト